マーケティングのジレンマ・・・・No.38 人生に『マーケティング』を生かす!
日本を代表する企業の凋落や衰退を見ると、40年後に確実に生き残っている企業を特定することは難しくなっています。こうした時代に何よりも自身の力になるのは、これまでのキャリアを通じた専門性や強みの把握とその活用です。
マーケティングは個人のライフデザインにも活用できる
100年時代を迎え、生活者(ビジネスパーソン)の「働く期間」は長期化する一方で、「働く」環境が変化する時間は日毎に短縮されています。新卒で入社した企業で定年まで約40年間勤め上げるという働き方が一般的ではなくなりつつあります。さらに日本を代表する企業の凋落や衰退を見ると、40年後に確実に生き残っている企業を特定することは難しくなっています。
こうした時代に何よりも自身の力になるのは、これまでのキャリアを通じた専門性や強みの把握とその活用です。自身のキャリアを棚卸しを行い、個人としてできることを改めて認識することが、自分のキャリアを存分に活かすことに繋がります。これまで取組んできた仕事を通じて、どんなことを会得できたかを棚卸しすれば、次なる方向性とそこで必要になる打ち手が見えてくるはずです。
棚卸しを行う際には、
●これまで取組んできた自分の仕事で、得られたことは何か(専門的スキル、ノウハウ、社内外での人的ネットワーク)
●自身の強みや得意なことは何か(ITやAIに代替されない強みや能力)
●これまでの自分の商品価値は何か(これまでの実績、作り上げてきた信頼、パーソナルブランディング力)
●これからの自分の商品価値は何か(得意なスキルを複数掛け合わせることができるか? 例えば語学力+マーケティング力、営業力+広報力など)
を中心に行います。
メンバーシップ型雇用形態であっても、これまでの過程で独自に習得したスキル・強み・自身の商品価値を洗い出します。今の仕事や勤務する企業で先が見込めなくなり、あるいは環境変化によってこれまでと同じような働き方が難しくなり、これからどうするかを考えていては選択肢が限られ、場合によっては手遅れになる可能性もあります。
自身の棚卸しによって、自分の商品価値・強み・得意な分野・これまでの実績を把握したら、ここからはマーケティング発想を活用して、人生の選択肢を広げます。
企業に再び就職するという発想だけでなく、フリーランスや起業、個人事業主になるといった選択肢もあります。「安定した企業と職種」という、すでに崩壊している概念に浸るのではなく、納得できる人生を過ごすために、先を見ながら行動を起こしていきましょう。