コラム

マーケティングのジレンマ・・・・No.50「人間がリスクになる」という懸念の先に芽生えるビジネス

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コラム リンクトイン

パンデミックが「人間が介在すると、リスクが生じる」という懸念を拡散させたことで、海外では配送用ロボットの開発と運用が加速しています。

パンデミックが「人間が介在すると、リスクが生じる」という懸念を拡散させたことで加速するビジネス

今回のパンデミックが世界中に拡散させたこと。それは「人間が介在すると、リスクが生じる」という懸念です。COVID-19に象徴されるウイルスは、人の会話などを通じて飛沫感染を起こすことがあるからです。それもあってサービス業では非対面型デリバリーサービスやドライブスルー、テイクアウトといった需要が拡大しています。

COVID-19がある程度収束しても、ウイルスが完全に終息することはなく、また新たなウイルスが登場することが確実視されています。日本人の衛生意識からみて、感染の予防策は緩やかにはなっても継続していくでしょう。

他方、日本は人口減少が確実になり、人手不足に直面している業界や分野では、人的省力化にいち早く取り組んできました。ファクトリーオートメーションが進んでいる工場を始め、物流拠点での省力化や小売業での無人店舗化も進められています。

こうした中で現在海外で加速しているのが、荷物の配送にロボットを活用する実験です。Starship Technologies、Amazon Scout、Nuroなどが着手しています。Starship Technologiesが手掛けるデリバリーロボットは、すでに世界で100万件の自律型配送を達成するまでに至っています。

現在表面的にはUber Eatsに代表されるデリバリーを請け負うギグワーカー(Gig Workerとは、インターネット上のプラットフォームサービスを通じて単発の仕事を請け負う労働者のこと)を大都市部ではよく見かけるようになりました。Uber Eatsの報酬体系は時給制でなく完全出来高制なので、個人の能力や使用する車両が収入に影響します。車両性能や土地勘の有無により、配達のスピードと効率は大きく変わるため、ギグワーカーは効率を上げようと急ぐため、時にトラブルも起きています。

先を見越した企業では、人間ではなく配送ロボットに代表される人的省力化への取組みが水面下で進んでいるわけです。

画像はStarship Technologiesのサイトから転載