マーケティングのジレンマ・・・No.73 ウォルマートの顧客に見る「リアル店舗とオンラインの使い分け」
コラム
リンクトイン
ウォルマートが開示している自社の顧客データを見ると、リアルの店舗とオンラインを上手く使い分け、SNSが情報源として重視され、スマートフォンで商品を閲覧しても購入するのはパソコンを使っていることが明らかになっています。
ウォルマートを通じて見えてくる、アメリカ人のリアル店舗とオンラインの使い分け
ウォルマートはアメリカのアーカンソー州に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーンで、売上額で世界最大の企業です。同社はウォルトン一族によるファミリー・ビジネス(同族経営企業)であり、2019年の「グローバル・ファミリー企業500社ランキング」で世界の同族経営企業の中で世界一の規模とされています。
同社のデータによると、2023年時点でアメリカ人の90%がウォルマートで購入経験があり、リアルとデジタルで訪れる顧客数は1週間で1億5,000万人に及ぶ顧客基盤を備えています。
ウォルマートは自社の顧客について、以下のような調査データを開示しています。
○ 48%の顧客がオンラインでリサーチしてから、同社の店舗で購入している。
○ 顧客の半数が購入の意思決定を行う際に、ソーシャルメディアでの情報を重要している。
○ 21%の顧客が携帯電話で商品を閲覧しているが、その商品を購入する際はラップトップやデスクトップをデバイスとして使っている。
○ 19%の顧客が店舗内で商品を目にしているが、その商品の購入はオンラインで行っている。
参考資料:プレジデントオンライン なぜウォルマートは5000億円以上を「広告」で稼げるのか…日本の小売業が誤解する「リテールメディア」の本質