価値のジレンマ・・・・No.7 ビジネスパーソンに欠かせない『どこでも通用する付加価値の高い能力』
「人がするより機械に任せた方がコストが安くなれば、付加価値のない仕事は削減する」ことになります。これが現在表面化しているミドル世代の人材削減に繋がっているように見えます。これからのビジネスパーソンに必要なのは、『どこでも通用する付加価値の高い能力を備えておく』ことです。
『どこでも通用する付加価値の高い能力』
経営における「付加価値」とは、『付加価値=売上高(顧客の数×商品・サービスの単価)-外部からの購入費(サービス提供に掛かったコスト)』です。一方、労働生産性とは「従業員一人あたりの付加価値額」で、企業が生産性を上げるには、付加価値を高めていくことが欠かせません。
生産性が低いことが度々指摘されてきたこともあり、多くの日本企業が行った打ち手は、「外注費用の削減・人件費の削減・業務の効率化」というコストの削減と効率化でした。しかしコストの削減と効率化だけでは、本来の競争優位性を高めることにはならず、多くの日本企業は新市場の開拓や商品・サービスの高付加価値化による取り組みには大きく出遅れてしまいました。
この企業の動きを、ビジネスパーソンの仕事に置き換えて考えると、「人がするより機械に任せた方がコストが安くなれば、付加価値のない仕事は削減する」ことになります。これが現在表面化しているミドル世代の人材削減に繋がっているように見えます。これからのビジネスパーソンに必要なのは、『どこでも通用する付加価値の高い能力を備えておく』ことです。どの企業からも引く手あまたの人材になれば、企業はあなたを手放すことはなく、逆に厚遇するはずです。
どこでも通用する付加価値の高い能力を備えるには、これまでに磨いてきた専門性×強みを発揮する分野×市場の成長性と有望度=自分の付加価値(スペシャリスト・専門家)という取り組みです。
例えば、
●マーケティング力(これまでに磨いてきた専門性)×B2Bのビジネスソリューション(強みを発揮する分野)×EC(市場の成長性と有望度)=B2BのEC分野でのマーケティングのスペシャリスト(自分の付加価値)
●英語力(これまでに磨いてきた専門性)×金融(強みを発揮する分野)×個人の資産運用(市場の成長性と有望度)=語学力を生かして書籍の翻訳を手掛け、個人の資産運用に関する専門家(自分の付加価値)
といった掛け合わせによる独自の付加価値づくりです。自身の力を棚卸しして、自分の付加価値を高められるように、現在の仕事に取り組んでいきましょう。