価値のジレンマ・・・・No.9 人にも『更新』が必要なわけ
今回のパンデミックでは誰もが羨む大企業やグローバル企業の需要が突然消滅してしまい、一時帰休や出向、希望退職、退職勧奨といった事態が起きています。そのせいか安定した企業・安定した仕事を求めて就職する意識が強くなっています。しかし残念ながら世の中に安定した企業や安定した仕事など、もともと存在していません。この点を踏まえると、企業に雇用されて働くビジネスパーソンは日頃からどのような準備をしておけばよいのでしょうか。
最もハイリスクな職業とは、収入が一ヶ所からしかない給与所得者(会社員)です
今回のパンデミックによって、誰もが羨む大企業やグローバル企業の需要が突然消滅してしまい、一時帰休や出向、希望退職、退職勧奨といった事態が起きています。ワクチンの接種が開始されたとはいえ、この感染症が収束するまでにはまだ時間が必要で、他の業界や企業でも同様の事態が起きる可能性があります。
こうした事態が起きると、就職先として選んではいけない業界として、航空や鉄道など交通・ホテル・飲食などのサービス業・旅行代理店などが指摘される報道が出ます。そのせいか安定した企業・安定した仕事を求めて就職する意識が強くなっている傾向があります。
しかしながら残念なことに、世の中に安定した企業や安定した仕事など、もともと存在していません。
世の中で最もリスクの高い仕事をしている人は誰だと尋ねられると、起業家や個人事業主を想起する人が多いようですが、そうではありません。収入が一ヶ所からしかない給与所得者(会社員)が最もハイリスクです。
起業家に限らず、事業を営む個人事業主や企業(経営者)は取引先が1社しかないなどということはなく、複数の取引先を開拓しています。1社に依存すると、そこには大きなリスクがあることを知っているからです。複数の取引先があれば、仮に1社の取引を失っても、対応策はあります。しかし1社からしか収入源がないと、それが万一途絶えたらゲームセットです。
企業に雇用されて働くビジネスパーソン(給与所得者)が日頃から取り組んでおくこと。
それは現在の仕事を通じて、どこの企業に移っても通用する能力を身に着け、同時に仕事の取り組み方や人との付き合い方も含めて、時代と年齢に呼応して絶えず『更新』していくことです。ソフトウエアのアップデートは、パソコンやスマートフォンのOSだけでなく、人の仕事とキャリアにも必要です。その取り組み方と具体的なプロセスをこれからの投稿で触れていこうと思います。