コラム
リンクトイン
「他業界と比較して、小売業は報酬が低い」という慣例が崩れ始めました。IT化と省人化が進む小売業の店長に求められるスキルは、20世紀とは様変わりしているからです。
「ウォルマート」は、店長の平均年俸を12万8,000ドル(約1,870万円)にすると発表
アメリカのアーカンソー州に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」は、店長の平均年俸を12万8,000ドル(約1,870万円)にすると発表しましたが、さらに店長には業績と店舗の規模に応じて年最大2万ドル(約290万円)相当の自社株を与える制度を導入すると公表しました。また小規模店舗の店長には年1万〜1万5,000ドル(約145万〜220万円)相当の自社株が付与されるとのことです。
平均年俸の12万8,000ドル(約1,870万円)に、年俸の最大200%のボーナスを加えると、大規模店舗の店長の収入は最大で年40万ドル(約5,850万円)になる計算です。
初期の頃のウォルマートの店長たちは大学を卒業していない人材が多く、当時の店長の約75%は時間給労働からキャリアを始めていました。しかし最高経営責任者(CEO)のジョン・ファーナー氏は「私が店長だったころとは比べものにならないほど、店長の仕事は複雑だ」だとし、社内で店長候補になる人材が限られていることもあり、同社はその職務を担う人材として大卒者に注目したわけです。
店長の処遇向上に加え、一般従業員の平均時給も18ドル(約2,600円)に引き上げることも同時に発表しています。
参考資料:フォーブス 米ウォルマート店長の年俸が最大5850万円に、その狙いと仕組み